首都ニューデリーの大統領宮に到着したスリランカのマイトリパラ・シリセナ大統領夫妻(中央)を出迎える、インドのナレンドラ・モディ首相(右)とプラナブ・ムカジー大統領(左)=2015年2月16日、インド(AP)【拡大】
中国の習近平主席(61)は昨秋、国家主席としては28年ぶりのスリランカ訪問を果たした。ラジャパクサ氏は習氏が提唱しインドが警戒する「21世紀の海上シルクロード」構築への参加と支持を表明し、中国傾斜を鮮明にした。
中印両国の綱引きが続く中、シリセナ氏はインドとの関係強化を図っても、最大の支援国である中国を重視する考えには変わりがないようだ。
大統領選前からラジャパクサ政権の親族登用や汚職疑惑を強く批判し、前政権が中国からの借入金で行っているインフラ開発を念頭に多額の資金が一部の人間に渡ったと主張しているものの、インド、中国、パキスタン、日本の順に国名を挙げ、特にこの4カ国との友好関係を強化するバランス外交を進める方針を示している。
両国を注視する中国
最近、インドを訪問したばかりのスリランカのマンガラ・サマラウィーラ外相(58)は今月27、28の両日、中国を訪問し、中国の王毅外相(61)と会談する。インドのPTI通信によれば、シリセナ氏は来月26日に始まる中国政府主導の国際経済会議「ボアオ・アジア・フォーラム」に出席するため訪中し、習主席との首脳会談に臨むという。