日蓮宗系の尼僧、鈴木日宣(すずき・にっせん)さん=千葉県内(財満朝則撮影)【拡大】
人間らしく生きる「根」
出かけ先で石を割いた根を持つ巨木を見かけます。崖のような場所で根を張りふんばっている木を見かけます。雑草を抜いても、少しでも根が残っていればそこからまた再生してきます。自然界の草木のたくましいこと。みなしっかりした根を持ち、厳しい環境の中でも乗り越えて生きています。「根」を大きくし、しっかりと張っていくことで水分や栄養分をたくさん取ることができ、ますます根や幹が大きくなっていきます。私たち人間にも「根」の存在が非常に大切なのです。
人間らしく生きていく-。それが「根」となってこそ初めて一人ひとり本来の「自分らしさ」が見いだせるのではないでしょうか。しっかりと根を張り、心の栄養分をたくさん取り、世の中の厳しい風に吹かれても決して倒れることのない太い幹のような立派な人間性を作り上げて参りましょう。
≪学力よりも人間性を重視した教育が必要≫
戦前の日本人の精神性は世界一素晴らしいと言われました。それは幼い頃から教育勅語(ちょくご)を基盤とした道徳、修身が徹底されていたからです。それに比べ戦後、日本人の精神性は下降の一途を辿(たど)るばかりです。道徳や修身教育を蔑(ないがし)ろにし、「個人主義」によって自分勝手な人間性を育ててしまった戦後教育の誤りは現代の様子を見れば一目瞭然と言えましょう。