3月18日、イスラエル・テルアビブのリクード本部で支持者に手を振るベンヤミン・ネタニヤフ首相=2015年(ロイター)【拡大】
≪イラン核協議でオバマ氏の障害≫
米欧など6カ国とイランによる核協議の合意を目指すバラク・オバマ米大統領(53)にとり、イスラエルのネタニヤフ首相が続投することになれば、残り2年を切った任期でレガシー(政治的遺産)を作る上で大きな障害となる。核協議に反対するネタニヤフ氏が頼みとする米国の野党・共和党が勢いづき、制裁圧力を強めるのは確実だからだ。
ネタニヤフ氏の右派リクードが第1党の座を確実にするのに先立ち、ジョシュ・アーネスト米大統領報道官(38)は17日の記者会見で「イスラエル国民が誰を選ぼうとも、大統領は緊密に連携できると確信している」と述べた。
ただ、イラン核協議や、米国がイスラエルとパレスチナの和平協議の仲介で目指す「2国家共存」に異を唱えるネタニヤフ氏は、オバマ氏を阻む存在だ。