3月18日、米連邦準備制度理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(FOMC)終了後に首都ワシントンで記者会見に臨むFRBのジャネット・イエレン議長=2015年(ロイター)【拡大】
17人の会合出席者による今年末の政策金利見通しは、中央値が年0.5~0.75%だった。0.25%の小幅な利上げが年内に2回あることになり、昨年12月に示した見通しよりも利上げペースは緩やかになるとの予想が増えている。(共同/SANKEI EXPRESS)
≪市場は「9月以降」「小幅に年内2回」が大勢≫
FRBは、政策金利の引き上げ開始まで「忍耐強くいられる」との従来の声明にあった表現を削除し、利上げへ歩を進めた。一方で、経済見通しなどを引き下げたため、金融市場では6月の利上げ観測が後退し9月にずれ込むとの見方が台頭した。
「利上げ開始は9月以降」。ロイター通信が声明発表後、米政府公認の証券ディーラーを対象に実施した調査によると、16社中12社がこう回答した。今月6日時点の調査では9社が6月利上げを予想していたが、今回は4社に減った。
FRBは2015年の実質経済成長率について2.6~3.0%としていた14年12月の前回見通しを2.3~2.7%へ下げた。政策金利では0.25%の小幅な利上げを年内に2回行うとの予想が多く、前回見通しより利上げペースは緩やかになるとの見方が増えた。