3月18日、米連邦準備制度理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(FOMC)終了後に首都ワシントンで記者会見に臨むFRBのジャネット・イエレン議長=2015年(ロイター)【拡大】
6月から9月に予想を修正した大和証券キャピタル・マーケッツアメリカのモラン氏は「成長率と物価上昇率の見通しが下方修正されたのが主因だ」と説明。輸入物価安につながるドル高進行を理由に挙げた社もあった。
声明の表現変更は市場の予想通りだったが、イエレン議長は記者会見で「忍耐強くいられなくなるわけではない」と早期利上げ観測を牽制した。
04年6月の前回の利上げ局面では「忍耐強くいられる」とした表現を04年5月に削除した際に、金融緩和策を「慎重なペースで解除できる」と予告。翌6月に利上げに踏み切った経緯がある。
市場では、今回も表現変更で6月利上げを織り込ませるとの見方も出ていた。米資産運用会社アメリプライズ・ファイナンシャルのジョイ氏は「FRBは今回、利上げを急いでいないという明確な合図を送った」と指摘している。
ただ「労働市場が想定以上に改善しドル高の影響が小さくなった場合、6月利上げの可能性は完全に排除できない」(英金融大手バークレイズ)との見方もあり、利上げ時期に関しては流動的な面が残る。(共同/SANKEI EXPRESS)