調査を担当した規制委の石渡明委員は「抗議が出ていることは承知している。事業者からの情報は十分考慮し、決して無視したというわけではない」と強調。田中俊一委員長も「申請があれば今後の審査会合で判断する」と突き放した。
調査の意義が途中で変更を遂げたことに、専門家調査団からも反発の声が出ている。当初は調査団が判断した結果を規制委が了承していたが、調査団に法的な位置付けがないことが指摘されると、昨年12月、「審査の中で、重要な知見の一つとして参考とする」と方針転換し、調査団の結論を“格下げ”したからだ。
十分な議論行えず
審議の不可解さは東通原発でも見られた。評価会合の場で、東北電力は破砕帯の変形の要因を「岩盤が風化し、結晶が成長して膨張したことによる影響だ」との主張を展開してきた。しかし、東北電がこうした例を紹介した際に、規制委側は「根拠を欠いた架空の説だ」「時間の無駄だ」と一方的に議論を打ち切った。
東北電もこの日「当社に説明の機会がなく、十分な議論を行うことができなかった」とコメントし、規制委との全面対決を示唆している。(原子力取材班/SANKEI EXPRESS)