中国東部、浙江省杭州市の小学校で、サッカーの授業を受ける子供たち。中国の地方政府は今、習近平国家主席の「個人的な夢」に応えるべく、サッカー熱を一段とヒートアップさせている=2015年3月18日(AP)【拡大】
一方、1995年に発布された「中華人民共和国体育法」には、第3章に「学校体育」の項目がある。第17条は「教育行政部門と学校は、体育を教育の組成部分とし、徳、智、体など、全面的に発展した人材を育成する」と規定。学校側に、毎日、体育活動の時間を設けるよう義務づけている。
サッカー教育に特化する地方政府の措置は、体育法の趣旨に合致しているとは言い難い。CCTVによると、国家体育総局の劉鵬局長(63)は最近の傾向を憂慮し、「サッカーの発展は、他の体育活動を発展させないということではない。それぞれの体育活動はすべて十分に発展させるべきだ」と警告を発した。
「総合プラン」によると、中国は今後、短期、中期、長期の3段階で強化を進め、世界の強豪国入りを目指すという。「サッカー学校」の目的は、サッカーの裾野を広げ、優秀な人材を発掘することにある。しかし、その“ロードマップ”はまだ不明確だ。