米バージニア州リンチバーグのリバティー大学で、家族を伴って大統領選への出馬をいち早く表明した共和党のテッド・クルーズ上院議員(右から2人目)。信仰を前面に出して選挙戦に臨む姿勢を明確にした=2015年3月23日(ロイター)【拡大】
キリスト教の信仰による「生まれ変わり」の体験は、福音派を特徴付ける。クルーズ氏は敬虔(けいけん)なキリスト教徒が多いリバティー大学の学生たちに、キューバ移民である父が信仰に目覚め、一度は捨てた家族の元に戻った体験を語りかけた。
クルーズ氏は、十字架にかけられて死んだイエス・キリストの復活を祝うイースター(復活祭)=今年は4月4日=に合わせ、大統領選に向けたテレビCMの放映を始めた。そこでも「イエス・キリストの愛がなければ、私は父がいない家庭で、シングルマザーによって育てられることになっていたでしょう」と述べている。
共和党の大統領候補指名争いで、信仰を前面に訴えていくことを明確にした形だ。
鼻つまみ者から上位へ
12年の上院選で当選したクルーズ氏が知名度を上げることになったのは、13年9月の予算審議で、オバマケア(医療保険制度改革)に反対するために行ったフィリバスター(議事妨害)だ。21時間以上にわたって本会議場で演説し、政府機関閉鎖の立役者の一人となった。