安倍政権は、加藤前支局長が昨年10月、朴槿恵大統領への名誉毀損で在宅起訴された当初から、「言論の自由に反する」として韓国の対応を問題視していた。
韓国当局が加藤前支局長の出国禁止の延長措置を繰り返す中、安倍首相は2月の国会施政方針演説で、韓国に関し「基本的な価値や利益を共有する」とのくだりを省略。3月には、日本の外務省がホームページの韓国に関する記述から「基本的価値を共有する」を削除するなど、文字通り“無言の圧力”をかけ続けた。
これに対し、韓国メディアは「拙劣で子供じみたもの」(保守系紙、朝鮮日報)と反発したが、韓国の日本研究者の間では事態を憂慮し関係改善を模索する動きが広がっていった。特に今回、出国禁止措置がさらに延長(3カ月間)されてしまうと、日韓国交正常化50周年の記念日である6月22日前の事態打開は難しくなり、記念事業に暗い影を落としかねなかった。
今月8日にソウルで行われた韓国外務省傘下の国立外交院主催の日韓関係セミナーで、朴●(=吉を2つヨコに並べる)煕(パク・チョルヒ)ソウル大日本研究所長が加藤前支局長の問題について、「起訴は維持しても出国禁止は解除する必要がある。加藤前支局長を韓国に縛っておくのは韓国にとって負担だ」と発言し関心を集めていた。