元受刑者の社会復帰と再犯防止には、働ける職場が不可欠だ=2015年4月8日(日本財団撮影)【拡大】
更生支援モデルの特徴は大きく2つある。まず矯正施設にいる段階から、基礎学力・就労スキルのトレーニングを外部講師と連携して提供すること。「営業日報が書けない。帳簿がつけられない」といった基礎学力の不足により職場で苦労する出所者の課題を先取りするとともに、より実務に近い能力を求める企業のニーズにも対応したものだ。具体的には、建設現場の足場を組む作業の練習などが検討されている。施設内の取り組みに企業の視点が生かされるのは、官民連携の成果といえる。
2つ目は、本格的な社会復帰に必要となる「教育・就労・住居・仲間作り」という要素を一手に提供する包括的な支援策であることだ。出所者は「中間支援施設」と呼ばれる場所に住みこみ、そこから企業に通勤し、基礎学力習得や就労スキル訓練を引き続き受け、元受刑者らが運営する自助グループなどから仲間作りの支援を受ける。通勤先は、入所中に面接に出向き採用を決めた企業であり、出所者の「親」として、仕事面だけでなく生活面でも彼らに目を配る。