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【アメリカを読む】どこまで続くか クリントン氏の曖昧戦術 (2/4ページ)

2015.4.28 09:20

米ニューハンプシャー州キーンの玩具・家具工場で、従業員らと対話集会を行った後、メディアの質問攻めにあうヒラリー・クリントン前国務長官(右)。返答はよどみないが、その内容は明瞭とは言い難い=2015年4月20日(ロイター)

米ニューハンプシャー州キーンの玩具・家具工場で、従業員らと対話集会を行った後、メディアの質問攻めにあうヒラリー・クリントン前国務長官(右)。返答はよどみないが、その内容は明瞭とは言い難い=2015年4月20日(ロイター)【拡大】

 クリントン氏はかつてオバマ政権下の国務長官としてアジア重視戦略を打ち出した。その戦略の中核として位置づけられるのが、アジア太平洋地域で見込まれる高い経済成長を米国の成長につなげることを目的としたTPPだ。クリントン氏は国務長官時代は「TPPは自由で透明性が高く、公平な貿易に道を開く黄金律だ」と訴えてきた。

 そのクリントン氏が大統領候補としてはTPPに曖昧な態度を取っているのは、民主党の支持基盤である労働組合などリベラル派がTPPへの反発を強めているからだ。米労働総同盟・産業別組合会議(AFL-CIO)のリチャード・トラムカ議長(65)は20日、ワシントン市内で開かれた反TPPデモの参加者を前に「悪い貿易は雇用を殺す」とアピール。AFL-CIOは米議会がTPP合意に不可欠とされる大統領貿易促進権限(TPA)法案の審議を進めていることを踏まえて、全議員への政治献金を凍結するなどして圧力をかけている。

リベラル層の反発懸念

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