≪現実的な対応≫
■農林中金総合研究所の南武志主席研究員 「日銀が物価上昇目標の達成時期を先送りしたのは現実的な対応だ。いずれ先延ばししなければならないとの見方は市場でも共有されており、サプライズではない。日銀は物価に関して、基調の動きと原油価格下落による動きを分けて考えると強調してきた。基調は変わっていないと判断している以上、追加緩和という手段は取れなかった。消費動向調査などをみると消費者の物価見通しは高止まりしており、日銀の主張はある程度理解できる。日銀の予想通り経済成長が続けば、賃金はさらに上がり、物価を押し上げていくだろう」
≪追加緩和が必要≫
■三菱UFJモルガン・スタンレー証券の嶋中雄二景気循環研究所長 「日銀は追加の金融緩和を実施するべきだった。物価の基調に関してはさまざまな見方があるが、全体として(上昇の勢いが)弱くなってきている。その原因は原油価格の下落だけではない。消費者物価指数は近く前年同月比でマイナスに転じる可能性が高く、物価上昇期待も後退する恐れがある。先んじて対応するのが黒田日銀の特徴だったが、以前の日銀に逆戻りしたとの印象を海外の投資家などに与えないか心配だ。2016年度前半に物価上昇目標を達成するためには、展望リポートの中間評価が出る今年7月にも追加緩和に踏み切るべきだ」(SANKEI EXPRESS)