成長への願いを込めて掲げられたこいのぼりの下で遊ぶ子供。一方、保育所では死亡事故が相次いでいる=2015年5月2日、神奈川県横浜市(AP)。※一部画像を処理しています。【拡大】
「虐待」疑いの通報も
「あの日以来、心から笑えなくなった」
昨年7月に宇都宮市の認可外保育施設で生後9カ月の山口愛美利ちゃんを亡くした母親(37)は語った。
施設や市を相手取った損害賠償請求訴訟の訴状などによると、両親は仕事のため不在で、宿泊保育を利用。愛美利ちゃんには下痢や高熱などの症状があったが、施設側は医療機関を受診させたり両親に連絡したりせず、脱水症などで死亡させたとしている。
事故後、両親の元には別の子供たちが毛布にくるまれ、ひもで縛られた写真が匿名で送られた。虐待の疑いがあるとする複数の通報を受け、宇都宮市が昨年5月に立ち入り調査をしていたことも判明。母親は「実態を見抜けなかった行政の責任は大きい」と憤る。