成長への願いを込めて掲げられたこいのぼりの下で遊ぶ子供。一方、保育所では死亡事故が相次いでいる=2015年5月2日、神奈川県横浜市(AP)。※一部画像を処理しています。【拡大】
厚労省によると、2004~14年に保育中の事故で亡くなった子供は少なくとも163人。認可外の施設数は認可保育所の3分の1なのに、事故件数は2倍を超える。さいたま市では11年に1歳女児が昼寝中に死亡。福島県でも1歳女児がうつぶせ寝で死亡し、福島地裁郡山支部が今年3月、施設側が注意義務を怠ったとして賠償を命じる判決を出した。
認可外施設は保育士の数や子供1人当たりの面積といった基準が認可より緩く、行政の目も届きにくい。待機児童の受け皿として需要は高いが、深刻な保育士不足などで保育の質が十分とはいえない施設もある。
施設を選べない状況
厚労省は、重大事故が起きた場合、保育施設から自治体に速やかに報告するよう通知で求めてきた。だが報告内容は断片的で、保護者が原因追及を望んでも検証が行われることはほとんどなかった。