世界遺産に登録勧告された「明治日本の産業革命遺産」の構成施設、三池炭鉱の万田坑を見学に訪れた人たち=2015年5月5日、熊本県荒尾市(共同)【拡大】
ユネスコが産業遺産や近代建築の登録に積極的なことも追い風になった。世界文化遺産は、教会建築に代表される西洋の歴史的建造物の登録が先行してきた歴史がある。遺産の種類と登録地域の幅を広げたいユネスコにとって、東洋の産業遺産は歓迎しやすい候補だ。
世界的には、都市開発や環境破壊で登録抹消の危機にある遺産も多い。従来は関係省庁で進めていた推薦手続きを、政府が今回から閣議了解の対象に格上げし保全に万全を期すと確約した点も評価されたとみられる。(SANKEI EXPRESS)