世界遺産の寺院、チャングナラヤンで、傾いた建物を支える処置をする作業員=2015年11月9日、ネパール・首都カトマンズ近郊(共同)【拡大】
≪旅行者の聖地 被災商店が底力≫
首都カトマンズでは、登山者向けアウトドア用品店や土産物屋が営業を再開し始めた。観光産業の早期回復は見込めないが、「バックパッカーの聖地」として知られる地区では、商店主らが世界から駆け付けた救援隊に装備を販売するなど、苦境の中で底力を見せている。
「救援隊が主な客だ。テントや登山靴、防水ジャケットが売れ筋で、100人以上が買っていった」。安宿が多く、地震前はサンダル姿で道を闊歩(かっぽ)する旅行者の姿が多く見られたカトマンズのタメル地区。アウトドア用品専門店の従業員、カマル・アリヤルさん(23)が被災の苦しさを振り払うように話した。
ヒマラヤの“玄関口”ともいえるカトマンズの中心部にあるタメルには、登山用品を扱う店がひしめく。登山靴や防寒・防水服が日本や欧米の半額程度で店頭に並び、地震前はタメルで装備一式を購入してトレッキングに向かう旅行者もいた。
地震直後、多くの店が閉まったが「発生翌日には店を開けた」とアリヤルさん。タメルの目抜き通りではチベット仏教の工芸品など土産物店の約8割も5月上旬には再開していた。
AP通信によると、ネパールには年間約80万人が訪れ、観光業はネパールの雇用・経済の1割弱を占める。(共同/SANKEI EXPRESS)