詳しい説明もないまま、車で約1時間半のアルビル-キルクーク間を往復する奇妙な任務。「言われた通りにしていたら、最後は知らない男を1人、乗せて帰るよう言われた」
車中の会話でA・S・Jは、男がこの日、アルビル市内で起きた爆弾テロの実行犯で、自分はそれを逃がすために用意された「運び屋」の1人だったと知った。A・S・Jには後日、弟から「車代」として100ドルを手渡された。
「何もしていない」主張
「おれは悪くない」。自治区内の刑務所でインタビューしたA・S・Jはこう語った。テロに利用されただけだという主張だ。
では、なぜそのことを当局に通報しなかったのか。こう問うと彼は、むっとした表情で「それは、おれがイスラム国のメンバーだから-」と答えた。