小規模な水蒸気噴火の恐れがある箱根山(神奈川県箱根町)は、気象庁が噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)へ引き上げてから13日で1週間を迎える。火山性地震は12日も続き、活動が高まった4月26日以降で800回を超えた。専門家は「火山活動が長期化する恐れもある」と指摘する。
「今回の活動は2001年以上の規模に見える」。箱根山の研究を続ける神奈川県温泉地学研究所で所長を務めた吉田明夫静岡大客員教授は、14年前の火山活動と比較し、こう分析した。
当時は火山性地震が4カ月余り継続。「火山活動に相似形はなく、何が起きるかは予測できないが、同じような期間続くことも想定に入れておく必要がある」と話している。
気象庁によると、12日の火山性地震の回数は午後3時までに29回を観測し、このうち午後2時ごろには箱根町で体に感じる震度1の地震も発生。有感地震の観測は10日から3日連続となった。