高崎山自然動物園の赤ちゃんザル「シャーロット」を写真に収めようとする来園者=2015年5月8日、大分県大分市(共同)【拡大】
その滋賀県で、県名をめぐる問題が持ち上がった。今年2月の定例県議会の一般質問で、「滋賀」の知名度が低いなどの理由から、「近江県」や「琵琶湖県」に変えてはどうかという提案がなされ、三日月大造(みかづき・たいぞう)知事は重要な問題なので今後さらに議論を深めていこうと答えた。
筆者も県庁所在地の大津市に住んでいるが、出張先で居住地を聞かれたとき、滋賀県と答えるより、「琵琶湖の近く」と言った方が相手の理解が早いのは確かだ。
人間は自ら体験したこと以外は、教育やメディアから知るしかないから、知名度が低いということは、話題に値する価値を創出する努力が足りないということでもある。話題作りのために、広告代理店が介在するというのはよくあることで、選挙でも「選挙プランナー」という職種があるほどだ。
また滋賀県の名称変更については、過去にも同じような趣旨の質問があり、商工、観光関連の会議でもしばしば話題になっている。だが、それは香川県が「うどん県」という名前を広めようとしているように、愛称として対応すればよい問題だ。サルの「シャーロット」も愛称にすぎない。