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時を忘れさせる洞窟住居の町 イタリア・マテーラ (2/4ページ)

2015.5.24 18:00

マテーラの旧市街地区の風景。数百年前にタイムスリップしたかのような錯覚にとらわれる=2015年5月1日、イタリア・バジリカータ州(ロイター)

マテーラの旧市街地区の風景。数百年前にタイムスリップしたかのような錯覚にとらわれる=2015年5月1日、イタリア・バジリカータ州(ロイター)【拡大】

  • 「サッシ」と呼ばれる洞窟住居。かつての廃虚から、最近では再利用が進んでいる=2015年5月1日、イタリア・バジリカータ州マテーラ(ロイター)
  • マテーラを訪れた観光客。その数は徐々に増え、ブーム到来の兆しがみえている=2015年5月1日、イタリア・バジリカータ州(ロイター)
  • 町のレストランには、マテーラで映画「パッション」のメガホンをとったメル・ギブソン監督の写真とその名を冠したメニューが掲示されていた=2015年5月1日、イタリア・バジリカータ州(ロイター)
  • イタリア・バジリカータ州マテーラ

 サッシがいつ頃から作られたかは不明だが、8世紀から13世紀にかけて、東方からイスラム勢力を逃れたキリスト教の修道僧が住み着き、130以上の洞窟住居を構えたのが始まりといわれる。多くの岩窟教会には中世のフレスコ画が残り、マテーラ周囲からは、旧石器時代の出土品も数多く発見されている。ただ、20世紀前半までは、町は南イタリアの貧しさの象徴のように見られ、ムッソリーニの治世になっても電気さえ通っていなかった。

 衛生状態が悪く、乳児の死亡率も高かったため、イタリア政府は1950年代、サッシ地区の住民を郊外に新築した集合住宅へ強制的に移住させた。その数は約1万5000人に上るとされる。その後はしばらく無人の廃虚と化していたが、150以上の岩窟教会や約3000戸の洞窟住居などの文化的資産が見直され、93年に世界文化遺産に登録されると、観光客が徐々に増えだした。今ではホテル、レストラン、工芸品の販売店などが雨後の竹の子のようにでき、洞窟住居の5分の1ほどが再利用されている。ちなみに洞窟をリニューアルした“洞窟ホテル”の料金は、概ねシングルが1泊70ユーロ(約9400円)ぐらいから、ミニスイートが1泊160ユーロ(約2万1000円)ぐらいからだ。

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