サヨナラHRを放った中川大志(中央)を祝福する楽天・藤田一也(左)と嶋基宏(右)=2015年5月31日、宮城県仙台市宮城野区・コボスタ宮城(土谷創造撮影)【拡大】
2009年、愛知・桜丘高からドラフト2位で入団。186センチ、92キロの恵まれた体から「将来の中軸候補」と嘱望されながら、過去6年間の1軍での出場は計11試合と芽が出なかった。そんな中川を支えたのが、豊富な練習量だ。スイング軌道を確認するため、毎試合後のティー打撃の練習を欠かさない。
今季は5月に1軍に合流し、早くも3本目の本塁打。ようやく才能が開花しつつある練習の虫に、2軍監督としても苦労を共にした大久保監督は「野球がとにかく大好きな人間。技術がついてきた」と目を細めた。
劇的な一打は、交流戦で巨人を相手に9年ぶりのカード勝ち越しを呼び込んだ。「(巨人に)思い切って臨んでくれたことが自信につながる」と指揮官。劇的な勝利を、チーム浮上の推進力にする。(浅野英介/SANKEI EXPRESS)