FBI「手錠か協力か」
「手錠を掛けられて連れ去られるか、もしくは協力するかだ」。2011年秋、ニューヨーク市マンハッタンの5番街で、ブレーザー元理事は突然、連邦捜査局(FBI)の捜査員から声を掛けられた。
元理事は05~10年に1100万ドル(約13億2000万円)の不正利益を上げながら脱税を続けていた。米紙デーリー・ニューズによれば、元理事は捜査員にこの事実を突き付けられると、1時間もしないうちに捜査への協力を誓ったという。
ニューヨーク市出身で大学では会計学を専攻。少年らにサッカーを教える一方、得意のパソコンを駆使してニュースレターを親たちに配るなどし、地元サッカー協会の拡大に貢献した。
これが契機となり、米サッカー連盟、北中米カリブ海サッカー連盟の幹部へと上り詰め、同連盟のジャック・ワーナー会長(72)=FIFA元副会長=と知り合った。同連盟の事務局長に就任し、1996~2013年にはFIFA理事も務め、絶大な権力を手にした。