女優、神野三鈴(かんの・みすず)さん。夫の小曽根真は本読みも付き合う。「『関西弁に変えないとできない』というので笑っちゃう」=2015年5月20日、東京都新宿区(宮崎瑞穂撮影)【拡大】
「エリザベスは絶対的な存在になるために『処女性』を利用した。当時の男性たちがあがめた唯一の女性が聖母マリアだからで、その『セルフプロデュース』の力はすごい。男性の部下を抑えるのは相当なストレスで、女性政治家が気の毒になる。一方、メアリーは、どんどん自分の中に逃げ込んでしまった」
春にはロンドンとスコットランドを視察。「女王目線で見ると全く違う」風景から迫ってきたのは「孤独感」だった。「親族で地位を争い、民に愛されないと存在できない不確かさに、エリザベスの心が休まる日は少なかったと思う」
昔も今も、誰のせいにもしないで自分の人生を生きるのは、女性は男性より難しい。「2人のように『仕事に生きるから子供はいらない』『男性に自分の人生を任せる』と決断するとして、本当に後悔はないか。自分の選択に覚悟を決め、誇りを持つことで、男性や女性の枠を超えた尊厳を手に入れられるはず」
第二のスタート
今回の舞台を、女性たちへの「応援歌」にもしたいと言う。実感のこもった言葉の背景には、小曽根と歩んできた人生がある。なかなか芽が出なかった夫を励まし続け、「一流になってほしい」と一緒に米ニューヨークへ渡る。並行して実母の介護が重なり、女優業をセーブして日米を往復する時期が続いた。