「GIFT」はある女性の一生をダンスで表現した舞台作品。KAORIalive(カオリアライヴ)さん演じる主人公の女性が、家族の愛を一身に受けてすくすくと成長するシーンは、おもちゃ箱をひっくり返したようなにぎやかさと明るさに満ちている=2015年6月5日、東京都足立区・北千住の「シアター1010(センジュ)」(田中幸美撮影)【拡大】
前述のシーンは、「No War」と名付けられ、命のつながりを断ち切るような争いによって起こる悲しみを表現したものだ。
MMを主宰するKAORIalive(カオリアライヴ)さん(37)は「過去の命があるからこそ今、自分が生きている。自分の中にある“生かされている”という思いを表現しました」と話す。
公演を鑑賞した日本を代表するダンスカンパニー「DAZZLE」の主宰で演出家の長谷川達也さん(38)は自身のフェイスブック(FB)の中でこうコメントした。「前回よりもさらに良かった! 技術とアイデアが満載の舞台は、心の流れも相まってとっても感動的でした。つながっていく命の尊さと、それを断ち切ってしまう争いが強く印象に残ります。ダンスと表現の可能性が広がっていく」
≪女性中心 「命の賛歌」を紡ぐ≫
ダンスカンパニー「Memorable Moment」(MM)はメンバー10人のうち8人が女性。第一線で活躍するダンスカンパニーの多くが男性中心なのに対して珍しい存在だ。チーム名は「記憶に残る瞬間」という意味で、それがチームのコンセプトにもなっている。