偏向に反発
教育基本法は、学校の場で特定政党のための政治教育を禁じている。保守系政治家からは「日教組などが偏向的な教育をしている」との反発も根強く、教育関係者は「これまで学校では政治課題があまり扱われてこなかった」と指摘する。
改正公選法成立を機に現状を変えようと、文部科学省は解禁されたネット選挙運動の注意点や、公選法の解説をまとめた副教材を秋にも全ての高校生に配布する。争点や政策比較ができるワークシートも盛り込む予定だ。
ただ、主権者教育の広がりを牽制(けんせい)するかのように、自民党内には「教員の政治的中立性を担保する施策が必要」との意見が強まる。公立学校の教員による政治活動を制限する教育公務員特例法への罰則の創設と同時に、特定政党の支持を児童生徒に仕向けるよう労働組合などの組織が教員に働き掛けるのを禁じた臨時措置法を、小中学校以外に高校にも拡大する法改正を検討している。
模擬選挙に取り組む公民の教諭は「極論すれば何もしないのが中立なのか。原発でも自衛隊でも、旬の情報を提供して議論を促すのが主権者教育には欠かせないはずだ」と危ぶんでいる。