株式投機熱を支えてきたのは、信用取引である。投資家が証券会社からカネを借りて株式投資する。人民銀行が利下げすると、証券会社の資金調達コストと投資家の借り入れコストが下がるので、信用取引が活発になる。証券会社は投資家への貸し出金利収入が大きな収益源になるので、新規株式公開(IPO)や増資で自己資本を拡充し、貸出余力を大きくしてきた。
銀行も信用取引に大きく関与する。証券会社が信用取引をする投資家に資金を貸し出すと、銀行はそのローンを担保にとって証券会社に融資をして金利収入を得る。株価が上昇している間は、投資家から証券会社へ、そして銀行へと順調に資金が返済されるが、今回のように株価が急落を続けると、値上がり益に頼る投資家は期限までに返済できなくなり、証券会社が損失を被り、ひいては銀行にとっての不良債権になりかねない。
グラフは上海株価指数と信用取引による信用買い残高(兆円換算)である。人民銀行は昨年11月、今年3、5月、そして6月に利下げしたが、そのたびに信用取引がぐんと伸び、株価上昇に弾みがついてきた。