6月29日、ギリシャ・首都アテネの集会に参加した人々=2015年(ゲッティ=共同)【拡大】
飛び交う噂や臆測
30日午前、国際的な観光地のアテネ中心部では、観光客の姿はほとんど見られず、警察官の姿ばかりが目立つ。前日からシャッターを閉じたままの銀行の現金自動預払機(ATM)の前には朝から行列ができた。
「いつまで統制が続くかわからないぞ」「20ユーロしか引き出せなかった人もいたそうだ」「年金はちゃんと銀行口座に振り込まれたらしい」…。
人々の間では、真偽不明の噂や憶測が飛び交う。
アテネ中心部のタベルナ(食堂)のマネジャー、ステラさん(32)は、「将来に不安がある」とした上で、母親や高齢の年金生活者たちが銀行からおろした現金をマットレスの下に隠して蓄えていることの方が心配だと語った。
「すべてを現金化して持ち歩いている人や、ベッドに隠している人もいるが、泥棒や強盗に狙われるだけ。それでもみんな政治家や銀行を信じていない。観光客も減っている。チプラス首相を信じたが、ユーロ圏を離脱しても、旧通貨のドラクマに戻っても、苦しいのは何も変わらない」
ステラさんは、EU側の財政再建案への賛否を問う5日の国民投票で、緊縮か反緊縮か、どちらに投票すればいいか分からなくなったと首を振った。