6月29日、ギリシャ・首都アテネの集会に参加した人々=2015年(ゲッティ=共同)【拡大】
反緊縮デモに数万人
アテネ中心部の広場は6月29日夜、反緊縮財政路線のチプラス首相を支持する市民デモが行われ、数万人の人々で埋め尽くされた。参加者は緊縮に「ノー」を投じようと気勢を上げた。
首相は29日夜、IMFへの債務返済は事実上不可能との認識を示し、ギリシャがデフォルトに陥る恐れは増した。それでも「子孫がユーロの奴隷となるのは阻止しなければならない」「失うものはもう何もない」との声も聞かれた。
ただ、世論調査では、EUの緊縮策を受け入れてユーロ圏への残留を望む声も多い。銀行の営業停止という異常事態は、チプラス氏を支持する失業者や年金生活者、左派系の労働者にも打撃を与えている。
在アテネの消息筋は、「EUの改革案が国民投票で支持された場合、チプラス氏は辞任すると言っている。そうなれば、民族主義に傾倒した極右政党『黄金の夜明け』などが台頭してくる懸念もある。ギリシャの危機は、これからが正念場だ」と語った。(アテネ 内藤泰朗/SANKEI EXPRESS)