ホワイトハウスで貿易促進権限(TPA)法案に署名するバラク・オバマ米大統領(中央)。得意げな表情が「3連勝」の喜びを如実に物語っている=2015年6月29日、米国・首都ワシントン(AP)【拡大】
連邦政府のサイトは州独自のサイト設置を見送った34州の住民が使っており、このうち640万人が月額平均272ドル(約3万3000円)の補助金を受け取っている。これが違法と判断されれば、個人の保険料負担が支払い可能な水準を超え、「すべての国民に適切な価格で医療保険を提供する」というオバマケアの趣旨が根底から揺らぐ可能性があったが、オバマ氏は最高裁の判断で救われたかたちだ。
オバマケアはオバマ氏にとってどうしても守らなければならない「虎の子」だ。オバマケア関連法はオバマ氏が初当選した08年の選挙で、民主党が上院で60議席を確保した勢いを駆って、共和党から1票の賛成も得ずに成立させた経緯がある。しかしこのことが共和党との深刻な対立を生み、オバマ政権はその後、重要政策で議会から協力を得られず、目立った成果を残せない状況が続いてきた。今回の最高裁判決で、オバマ氏のレガシー(遺産)がゼロになる危機が回避されたといえる。