米紙ウォールストリート・ジャーナルの6月23日付によれば、6月3日までの3週間で上海など中国の証券市場に外部から73億ドルの資金が流入したが、翌週には68億ドルが一挙に流出したという。香港ルート向けに部分的に門を開けたら突如、大波乱である。
実のところ、上海市場での外国人シェアはごくわずかである。グラフは香港証券取引所が発表する香港経由の上海株売買合計額のシェアである。上海株が急降下を始めた当時のシェアは1%にも満たない。外国人投資家は、ちょうど、膨れ上がった風船を突く小さな針の役割を果たしたようだ。
北京が震え上がるのは容易に想像できる。SDR通貨認定のためには、これから順次、金融市場の自由化を約束させられる。しかし、外国人投資の比率が高まれば高まるほど、上海市場は大きく揺れる恐れが高まる。