2013年7月の参院選で、鳥取市民に投票を呼びかける明るい選挙のイメージキャラクター「めいすいくん」=鳥取県鳥取市(持田浩一郎撮影)【拡大】
候補者ゼロの危機
鳥取市のJR鳥取駅前にある「鳥取本通商店街」。中小企業庁の「がんばる商店街77選」にも選ばれた商店街には、地元住民だけでなく隣接する兵庫からの買い物客の姿もみられる。
だが、合区で統合される島根県の住民はほとんど見かけないという。鳥取、島根両県の海岸線は約400キロに及び、直接結ぶ高速道路はなく、鳥取市から島根の西側まで行くのに鉄道で4時間もかかる。商店街の藤本茂理事長は「空路で東京に行く方が早く、結びつきは薄い。地域の事情も共有していない」と語る。
人口は鳥取の約57万人に対し、島根が約69万人。自民党鳥取県連の稲田寿久幹事長は「一人も候補者を立てられない事態もあり得る。鳥取の民意はどうなるのか」と憤る。
文化的な違いを指摘する声もある。高知県と一緒になる徳島県の歴史的な公文書の研究などを行っている県立文書館の専門員によると、徳島と高知は明治の初めは同一県で、高知に県庁が置かれたことがあった。ただ、徳島からは山を越える必要があるなど地理的な要因もあり、「一緒になったのは3年くらいの短期間だった」という。四国は各県とも四方を山と海に囲まれ、県境が明確で、昔から行き来は少なく、それぞれ独自の文化を育んできたとする。