≪低コスト多言語対応 正確さは発展途上≫
自動翻訳の導入による外国語での情報発信が各地の自治体に広がる中、誤訳の問題は情報発信の「落とし穴」となっている。費用やスピードの面ではメリットがある一方、正確さの保証はなく、外国人利用者からは戸惑いの声も出ている。
自治体向けの自動翻訳ソフトを扱う東京の会社によると、外国人観光客の増加や2020年の東京五輪・パラリンピックなどを見据え、海外向けの情報発信に自動翻訳を導入する例は全国の自治体や公共団体で増加傾向にある。
自動翻訳は翻訳者を雇うよりも低コストで素早く、多言語での情報発信が可能になるのがメリット。月額数万円の維持費で運営でき、言語ごとに専任の翻訳者を置くよりも大幅なコスト削減となる。
一方、正確さに関しては発展途上で、ソフトや言語によってばらつきがあるのが現状だ。12年には東北観光博のウェブサイトで、自動翻訳を利用した外国語訳に誤りが多数見つかり、管轄する観光庁がサイトを一時閉鎖する事態となった。
情報発信の正確さを重視する自治体では、情報の種類によって自動翻訳と翻訳担当者を使い分けたり、担当者が自動翻訳の結果を逐一チェックしたりするケースも増えてきているという。