東京都の舛添(ますぞえ)要一知事は30日、都庁で取材に応じた。劇場ロゴとの類似性の指摘について「問題ない」とする見解を示した。その上で舛添知事は「デザインはいろんなものが世界中にある。似ているといえば似ているし、そういう感じのものがいくつもあるのかな」と述べた。
一方、東京五輪のエンブレムを手掛けた佐野研二郎さん(42)のデザイン事務所は、産経新聞の取材に「大会組織委に聞いてほしい。何もコメントできない」としている。
2020年東京五輪公式エンブレムがベルギーの劇場のロゴと酷似している問題で、東京五輪組織委員会の高谷正哲(たかや・まさのり)・戦略広報課長は30日、クアラルンプールで「国内外の商標調査を経て発表しているので、特に問題はないと考えている」とする組織委の見解を明らかにした。
高谷氏によると、すでに国際オリンピック委員会(IOC)の広報部門とも連絡を取り、組織委と同様の見解であることを確認。30日は取材対応を避けた組織委の森喜朗会長ら幹部も、同じ認識を共有しているという。現在、商標登録を申請中で、エンブレムを使用したグッズ製作も予定通りに進める方針だ。