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エンブレム「似ている」「問題ない」 デザイナーVS組織委 東京五輪新たな火種 (4/4ページ)

2015.7.31 08:00

大会組織委と東京都が発表した東京五輪のエンブレム前で記念撮影する関係者ら=2015年7月24日午後、東京都新宿区(古厩正樹撮影)

大会組織委と東京都が発表した東京五輪のエンブレム前で記念撮影する関係者ら=2015年7月24日午後、東京都新宿区(古厩正樹撮影)【拡大】

  • オリビエ・ドビさんのツイッターに投稿されたベルギー・リエージュ劇場のロゴ(共同)
  • スペインの壁紙用デザイン(デザイン事務所「Hey」のホームページから、提供写真)

 国際商標に詳しい弁理士で、東京理科大講師も務める宮永栄氏は「東京のエンブレムは、丸や四角を組み合わせたシンプルな図案で、似たものが出てくるのはある意味仕方がない」と指摘する。

 エンブレムをデザインしたアートディレクターの佐野研二郎さんは24日の会見で「シンプルだけど、単純ではなく、いろいろな意味が入っているシンプルさがいいと思った」と述べており、こうしたコンセプトが“裏目”に出た格好だ。

 宮永氏や特許庁によると、国際商標はスイスに本部を置く「世界知的所有権機関」(WIPO)が管理している。書類審査を通じて国際登録された後には、WIPOが指定された94カ国・地域に商標を保護するよう通報。各国が国内の商標登録の状況を調べた上で、異議があれば「拒絶」という手続きを取ることができる。拒絶が認められれば、その国では知的財産権は保護されない。

 宮永氏は「世界的なイベントである以上、一カ国でも拒絶が出るのはダメージだ。組織委は和解か、取り下げかの選択を迫られることになるだろう」と指摘した。

 さらに「盗作の疑念が残れば、スポンサーにとっても痛手だ。法的な問題をすみやかにクリアにする必要がある」と述べた。(SANKEI EXPRESS

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