日蓮宗系の尼僧、鈴木日宣(すずき・にっせん)さん=千葉県内(財満朝則撮影)【拡大】
自国の歴史や文化をないがしろにすることは先祖をないがしろにすることと同じであり、つまり自分自身をないがしろにしていることになるのです。戦後の教育はまさしく「自分自身をないがしろにする教え」ではなかったでしょうか。現在、感謝の心薄く、自分の命も人の命も粗末にしてしまう人間が増えたのは、そこに深い要因があるのではないかと思えてなりません。
いずれ私たちも過去の人間となり歴史の一部となります。もう自国を憎ませるような間違った歴史観を廃し、おのおのが国を愛せる正しい史観を持ちましょう。国民一人一人が自国に誇りと自信を取り戻すことが、未来の日本人に遺(のこ)せる何よりの宝物となるのではないでしょうか。(尼僧 鈴木日宣(にっせん)/SANKEI EXPRESS)
■すずき・にっせん 1961(昭和36)年6月、東京都板橋区生まれ。音楽が好きで中学では吹奏楽部に入りクラリネットを担当。高校生の時、豊島区吹奏楽団に入団。音楽仲間とともに青春時代を過ごす。
7年間社会人を経験したあと内田日正氏を師として26歳で出家。日蓮宗系の尼僧となる。現在は千葉県にある寺院に在住し、人間界と自然界の間に身をおきながら修行中。