海に面し、さらにその周囲を谷戸の木立に囲まれた鎌倉は、高層ビル群が海風を遮る東京ほど暑くはない…といっても、暑いことは暑いけれど、かなりましだと思う。
夕方のJR鎌倉駅は海水浴帰りの人の波であふれ、うっかりするとホームから線路に押し出されてしまいそうだ。スマホ画面に気を取られ、周囲をまったく気にしない若者やおじさんやおばさんも、最近は当たり前のように存在する。
何とかしてよ…とぼやきつつ、それでもホームに風が吹き抜けると、ほっとした気分になる。
材木座海水浴場に近い光明寺では7月26日の日曜日が献灯会だった。夕暮れの境内には、山門から本堂まで真っすぐ2列の提灯(ちょうちん)が連なる。鎌倉最大の山門とその向こうに広がる夕空が、少しずつ夜の闇へと包まれていった。
材木座の浜ではかつて、海難の犠牲者を供養するため海に灯籠を流す「浜施餓鬼」が行われていた。いまは環境保護の観点から灯籠は流さず、献灯による供養に変わったという。