本堂で法要が終わると、お坊さんや稚児姿の子供たちが提灯を持ち、海岸に向かった。
光明寺は1243(寛元元)年、鎌倉幕府第4代執権、北条経時(つねとき)の帰依を受け良忠(りょうちゅう)上人が開いたという。浄土宗大本山。境内にある記主庭園の池には、夏になると紅い古代ハスが咲き、鎌倉のハスの名所としても知られている。
献灯会前日の25日と当日26日の土日は、そのハスを愛でる観蓮会も開催され、境内は昼の間、フリーマーケットやライブ演奏などのイベントでにぎわった。
象鼻杯(ぞうびはい)でハス酒をいただく機会もあった。ハスの茎を途中から切り、葉に注がれたお酒がストローのように茎を通ってくる。それを待ち受け、切り口からいただく…。ほろ酔いというほどではないが、少しだけ顔が赤くなった。やがて日が沈む。鎮魂の祈りの中で、夏が少しずつ、その火照りを冷ましていった。(文:編集委員 宮田一雄/撮影:写真報道局 渡辺照明/SANKEI EXPRESS)