記者会見で業績予想を説明する東芝の室町正志会長兼社長=2015年8月18日午後、東京都港区(共同)【拡大】
「スーパートップ」
西室氏は政財界に顔が利き、今なお社内で「スーパートップ」と呼ばれるほどの存在感がある。戦後70年談話に関する有識者会議の座長も務めていた西室氏は安倍晋三首相(60)に「東芝は責任を持って再生させます」と告げた。
東芝には、50年前に石川島播磨重工業(現IHI)から社長に迎えた土光敏夫氏が立て直したという前例があるが、西室氏は外部招聘(しょうへい)には当初から否定的だった。原子力から半導体、家電まで事業が多岐にわたる東芝では、社内事情に通じていなければ経営ができない、という確信からだ。
しかし、今回の問題で東芝への周囲の視線は厳しくなっている。不祥事発覚前からの取締役だった室町氏が社長に就く以上、他のメンバーを大幅に刷新しなければ株主の理解は得られない。社外取締役の顔ぶれが焦点になった。
先月29日に発足した経営刷新委員会。以前からの取締役4人らでつくる委員会だったが、「オブザーバー」として名を連ねた小林喜光・経済同友会代表幹事が鍵を握る存在となった。
小林氏は取締役会議長への就任は固辞したものの、刷新委の議論を主導。特に、経営の執行と監督を分離すべきとの主張は新体制に反映され、監督者である取締役会議長を兼務していた会長職は空席になる。