新国立競技場の建設問題に関して開かれた、文部科学省の第三者委員会の第2回会合=2015年8月19日、東京都千代田区(共同)【拡大】
野放図に工事費が膨らんだ要因の一つに、デザイン公募段階でJSCが示した総工費1300億円が、明確な上限ではなかった点がある。新たな計画では「公募段階から価格の上限をピン留めする」とJSC担当者は言う。旧計画では、大会組織委員会の森喜朗(よしろう)会長や東京都の舛添(ますぞえ)要一知事ら五輪に関わる主要機関のトップらで構成された有識者会議が機能しなかった反省も残る。新計画では建築や景観の専門家で固めた審査委員会がコストや技術面の実現可能性をチェックする。
一方、破綻した巨大プロジェクトの責任の所在はいまだ不明確なままだ。関係機関が複雑に絡み合い、為末委員は「正直なところ分かりにくい」と認める。第三者委は9月中旬までに報告をまとめる予定。柏木昇委員長はこれまで文科省やJSCの担当者ら十数人を対象にヒアリングを実施したと説明するが「主要な方にはもう一度ヒアリングすることになるのではないか」と述べた。(SANKEI EXPRESS)