勲章を授与された後、記念撮影に応じるアレックス・スカラトス氏、スペンサー・ストーン氏、オランド大統領、アンソニー・サドラー氏(右から)=2015年8月24日、フランス・首都パリの大統領府(AP)【拡大】
その列車がベルギーからフランスの国境を越えた頃、自動小銃のAK-47カラシニコフを肩から下げた上半身裸の男がトイレから出てきたのを乗客が目撃。他の乗客とともに男から銃を奪おうとしたところ、男は2、3発発砲して逃げた。
約10メートル先で銃声と窓ガラスの割れる音で騒ぎに気付いたスカラトス氏が「やつを捕まえろ!」と絶叫し、男に突進。ストーン氏とサドラー氏もスカラトス氏に続き男に突撃し、トイレに押し戻してカラシニコフを奪うとともに、3人で男を殴って気絶させた。その後、英国人乗客のクリス・ノーマン氏(62)の協力も得て男を縛り上げた。
格闘中、ストーン氏はカッターナイフで切りつけられ、頭や首などに多数の傷を負った。親指は切断寸前だった。また、のどを切られた男性乗客にスペンサー氏が止血の処置を行った。
当局によると、男は25歳のモロッコ人でテロを計画していたといい、カラシニコフやカッターナイフのほかにも拳銃や複数の刃物などを所持。CNNは男が過激派組織「イスラム国」に加わろうとしていた可能性があると報じた。
スカラトス氏は「男は多くの弾薬を所持しており、目的ははっきりしていた」と話し、男が無差別テロを計画していたと瞬時に理解したという。