9月21日、首都モスクワで会談後に握手する岸田文雄外相(左)とロシアのセルゲイ・ラブロフ外相=2015年、ロシア(AP)【拡大】
その一方、欧米の制裁や石油価格の下落を受け、ロシア経済は深刻な後退局面に入っている。国民の実質給与は1年間で1割減り、今年の国内総生産(GDP)は前年比約4%減の見通しだ。政権は、じわりと広がりつつある国民の不満を欧米など「外」に向けざるを得ず、日本の領土交渉には難しい環境といえる。(モスクワ 遠藤良介/SANKEI EXPRESS)
≪温度差あらわ 首脳会談への道筋見えず≫
北方領土問題に関する岸田文雄、ラブロフの日露両外相の温度差は21日(日本時間の22日未明)、会談後に行われた共同記者会見であらわになった。
岸田氏「北方領土問題についてラブロフ外相との間で突っ込んだ議論を行った」
ラブロフ氏「ロシアの代表団としては、日本の北方領土とか、ロシアの北方領土とか、そういう話はしていない」
岸田氏が平和条約締結の前提となる領土問題を外相会談で自ら取り上げたと説明すると、ラブロフ氏はすぐさま否定し「議題にのぼったテーマは平和条約締結問題だ」と強調。領土問題を交渉する意思がないことをアピールした。