「これから開店なの?」
「店は朝9時から開けてるよ。昼過ぎに一度閉めたんだ。いままで休憩してた」
「休憩って、4時間近くも休むんだ」
「暑い季節には40度を超えるこの国で、昼間に商売なんかやってられない。毎日夕方まではお昼寝タイムさ」
洋服屋のあるエリアには、洋服屋ばかりが何百軒と並んでいる。そんなに競合して大丈夫なのか心配して聞くと、おやじさんは「同じものは売っていないから問題ないよ。素材も違うし、品物も違うから」と不敵な笑みを浮かべた。
オールドドバイのスーク(市場)には、近隣のカタールやアブダビ、バーレーン、クウェートなどから買い付けに来るらしい。洋服屋が並ぶ通りの先には、靴を売る店が何軒も軒を連ね、右の路地を折れると帽子屋ばかりがズラリ! しばらく歩くと、金のマーケットとして有名な「ゴールドスーク」に行き着いた。
「24金買わないかい? ブレスレットを彼女のお土産にどう?」