国連教育科学文化機関(ユネスコ)の国内委員会は24日、2017年の登録を目指す記憶遺産の候補として、第二次大戦中にナチス・ドイツの迫害から多くのユダヤ人を救った「命のビザ(査証)」で知られる外交官・杉原千畝(ちうね)氏(1900~86年)の資料(杉原リスト、所在地・岐阜県)と、日本最古の石碑を含む「上野三碑(こうずけ・さんぴ)」(群馬県)を選定した。
所在地の自治体などが来年3月、それぞれの登録をユネスコに申請。17年夏頃に開かれるユネスコ国際諮問委員会で登録の可否が審査される。
2年に1度、2件まで
杉原氏の出身地、岐阜県八百津町にある杉原千畝記念館の国枝大索館長は、選定を受け「戦時中に人道的な救出活動が行われていたことを明らかにする意味で重要だ」と意義を強調。群馬県の大沢正明知事は祝賀セレモニーで「世界遺産の富岡製糸場に続き、ユネスコ遺産への登録を目指したい」と語った。杉原リストは、杉原氏が駐リトアニア領事代理だったころ、ユダヤ人避難民のために日本通過ビザを大量発給した記録。約6000人のユダヤ人を救ったとされ、国内委は世界史的な価値があると判断した。