ある競技団体幹部は「五輪競技になるかどうかで普及と強化の両面に大きな差が出る」と語る。組織委の国内スポンサー集めが早々と目標額の1500億円を上回った事実が示すように、IFにとっては「ここが先途」の問題でもある。裏を返せば、組織委が「切り捨て」をためらったともいえる。種目追加検討会議でアドバイザーを務めた高橋尚子さん(43)は「当初は1、2競技かなと思っていたが、熱意が5団体という多さにつながったのかなと感じた」と話した。
選ばれた5競技は、IFの希望した種目数や選手数がそのまま反映されたわけではない。追加種目の選定にあたり、組織委はIOCから追加分の選手数上限を500人とするよう指示を受けていた。このため5競技を採用する上で、一部種目や選手数の削減が行われた。
例えば空手は男女の「組手」5階級と「形」の計12種目を希望していたが、組手が削られて計8種目になった。ローラースポーツにはいわゆるローラースケートとスケートボードがあるが、採用されたのは若者の間で人気の高いスケートボードのみ。より大きな影響を受けたのが、選手数の多い野球・ソフトボールで、2008年北京五輪時の各8チームから6チームに減らし、上限500人の枠内に収まるようにした。