骨太な作品世界から、王道のミステリー作家と、しばしば称される。だが、王道を進むには、覚悟もまた試されるだろう。「ある作家さんに『王道を描くのは勇気がいる。けれど、それを堂々と描けるのがプロなのだ』というお言葉をいただきまして…。ミステリー作家ではありますが、犯人が誰か、というよりは、『なぜ』に関心がある。それを描き続けていくことこそが王道なのかもしれません」
刊行にあたり、こうコメントを寄せた。《女ながらに男の意気地 描いて散るも悔いはなし-》。力強く、王道を歩み続ける。(塩塚夢、写真も/SANKEI EXPRESS)
■ゆづき・ゆうこ 1968年、岩手県生まれ。山形県在住。2008年『臨床真理』で第7回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、デビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞を受賞。他の著書に『最後の証人』『朽ちないサクラ』『ウツボカズラの甘い息』などがある。
「孤狼の血」(柚月裕子著/KADOKAWA、1836円)