星邦男さんが殺害されたバングラデシュ北部ランプルの現場付近に立つ治安当局者=2015年10月4日(AP)【拡大】
「バングラデシュでの事件の場合、犯行集団が被害者を本当に(声明で標的としている)“十字軍同盟諸国の国民”として身元や国籍を把握して追跡していたのかという点、今後も同様の事件を組織的に引き起こす能力があるのかについては、犯行声明をみるだけでは不明な上、犯行集団の意図や能力に関する事実を裏付ける材料も全く発表されていない」と指摘した。
そのうえで、「組織の関与や信憑(しんぴょう)性を裏付ける動画・画像のような追加的な情報がなければ、バングラデシュで『イスラム国』が組織的に活動していると判断することは難しい。その一方で、犯行グループ、ないしは犯行声明の作成者が『イスラム国』の広報部門に情報を伝達する手段を持っていたからこそ、2点の声明は『イスラム国』から公式に発表されたと考えられることも事実だ。バングラデシュに『イスラム国』の関係者やシンパがおり、彼らが犯行に及んだ可能性を否定できない」と指摘した。
中東調査会の中島勇・主席研究員は「事実がどうであれ、『イスラム国』の犯行の可能性について報道されることが、『イスラム国』にとって宣伝になる」と話している。(ニューデリー支局 岩田智雄(いわた・ともお)/SANKEI EXPRESS)