《かつては『バドミントンの女王』ともてはやされたン・カウサウ(ホー)は、極端に高いプライドと、短気な性格が災いし、試合中に暴力事件を起こし、永久追放処分を受けてしまう。以来、10年間、引きこもりのような生活を続けていたが、ある日、バドミントン同好会を結成した中年男4人組に出会う》
3カ月間みっちり練習
撮影を前に3カ月間、バドミントンコーチの指導のもと、共演者たちと一緒に猛特訓を受けた。「習い事というものは練習を継続していないと徐々にレベルが下がってしまうものなんです。私のバドミントンの能力もそうでした。みっちりと練習しましたよ。私の役作りは完全に役を把握し、そもそも自分のものとするところから始まりますからね」。ホーが本作で見せる格好のいいフォームと猛烈なスマッシュは、役者魂の発露なのだ。
自らコーチを買って出たこともあったそうで、その真剣なまなざしが撮影現場にいい緊張感をもたらしたとの声もある。そんなホーだからこそ、直情径行なカウサウを演じきることができたのだろう。実際、公衆の面前で恥をかかされた現女王に鉄槌(てっつい)を下すシーンは圧巻だった。