首都アブダビで世界記憶遺産の審議に臨むユネスコ国際諮問委員会の委員ら=2015年10月5日、アラブ首長国連邦(共同)【拡大】
中国が「南京大虐殺文書」として申請した資料には、捏造(ねつぞう)が確認された写真や「大虐殺」があったことを証明するには不適切な文書、所有者の許可がないまま使用された写真などが多数含まれていることが、日本人の歴史学者らの検証によって明らかになっている。中国側は、資料は「旧日本軍が作成した」と主張。日本は検証の機会を再三求めてきたが、中国が応じることはなかった。
一方で、「慰安婦関係資料」が却下される見通しになり、2件の登録という最悪の事態は回避された。しかし、慰安婦問題をめぐっては、次回の審査に向け韓国が申請する動きを見せている。
中国では韓国とともに、北朝鮮や台湾、インドネシアやオランダを巻き込んで登録を目指す計画もあるとの指摘もある。日本は慰安婦問題について、これまで以上に事実関係を国際社会に周知する活動を強める必要がある。
≪ユネスコ拠出金見直しも 日本政府「断固たる措置」≫
中国が申請していた「南京大虐殺文書」が記憶遺産に登録される見通しになったことについて、日本政府筋は「断固たる措置を取る」と述べ、ユネスコの分担金拠出などの一時凍結を検討する構えを見せている。