首都アブダビで世界記憶遺産の審議に臨むユネスコ国際諮問委員会の委員ら=2015年10月5日、アラブ首長国連邦(共同)【拡大】
2014年度のユネスコ予算の日本の分担率は米国の22%に次ぐ10.83%で、金額は約37億1800万円。米国が支払いを凍結しているため、事実上のトップだ。さらに分担金以外でも、さまざまな事業に対する任意拠出金があり、14年度のユネスコ関係予算は計約54億3270万円に上る。
外務省首脳は「(ユネスコ側が)日本からの申し入れに真剣に耳を傾けることに期待したい」として、中国の申請案件の登録が認められた場合は拠出金の凍結もあり得るとのシグナルを送り、慎重な審査を求めていた。
一方、中国の分担率は6位の5.14%で日本のほぼ半分。任意拠出金も日本より少ない。しかし、中国の動きに詳しい関係者によると、中国は、記憶遺産の周知を図る名目で関係者を中国に招待するなどしているという。記憶遺産事業だけでなく、アフリカでの女子教育などにも中国は積極的に支援を行っており、「さまざまな形でボコバ事務局長の思いに応えている」との指摘もある。