大分県由布市内を走るJR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」=2013年10月(共同)【拡大】
JR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」が、15日で運行開始から丸2年を迎える。設備とサービスに贅(ぜい)を尽くし、高額の乗車料金で話題を呼んだ列車は、富裕層の心をつかんで「看板商品」に成長。株式上場をにらんだJR九州の鉄道事業強化戦略の突破口を開いた。ルート沿線では、地域経済への波及効果も生まれつつある。
好影響が波及
9月のシルバーウイーク中の宮崎県都農町(つのちょう)。国道沿いにある「道の駅つの」は、取れたてのマスカットやキュウリなどが開店から飛ぶように売れ、生産者らが補充作業に追われていた。
都農町産の青果は、近くの駅でななつ星に積み込まれ、一流シェフが調理して乗客に提供する。「乗れないが、同じ野菜を食べてみたい」。そんな県外客も増え、年間50万人を目標にしていた「道の駅つの」の来客数は、オープン25カ月で延べ150万人を超えた。売上額も想定の120%程度で推移している。
町観光協会の猪股利康事務局長(43)は「宣伝力の高いななつ星への食材提供は、客の購買意欲を高める要因になっている。町を全国に発信できるチャンスだ」と語り、好影響を歓迎した。